FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--年--月--日 スポンサー広告 コメント:-

チュバ島太郎

突発!オーケストラ日本むかしばなし
「チュバ島太郎」

むかしむかし、中場島というところに、太郎という若者がおりました。
そう、中場島の太郎なのだ。
決して何かをしゃぶる人じゃない。変態ではないのだ!

太郎はチューバをいつも背負っているというとてつもない力持ちで、しかも変態どころかたいそう心優しい男だったそうな。

さて、ある日太郎が浜辺を歩いていると、カメをいじめている子供達とかは特におらず、太郎は釣りをはじめたのだった。

「さーて今日も、のんびりいくかあ」

……10分、20分と時間が流れるが、何も起こらない。

微動だにせず釣り糸を垂れ続ける太郎。
やがて30分ほどが経ち、交響曲ならば四楽章に入ろうかというあたりで……何やら喧騒が聞こえはじめます。

「あ、出番か」

太郎はそうつぶやくと、重い腰をあげたのでした。
待たずして、チューバ道は始まらないのだ。

***

さて、導入部になんだか字数がかかりすぎてしまったが、太郎が騒ぎのするほうへ行ってみると、ヴィオラから手足が生えたようなカメを、タンバリンやトライアングルをもった子供達が罵倒しているではありませんか。

「やーいやーい、えーと……地味ー!」
「へっへーんだ!お前なんか…その…地味ー!」

地味以外に言葉が見つからなくて困っていますね。
といっても、そもそも子供達の打楽器は派手だけど、オーケストラでの出番はカメの足元にも及びませんが。
しかし、そうは言っても、いじめかっこ悪い。太郎は子供達をとめるべく、のっそりとカメとの間に割って入りました。

ズ ン ……!

190cmを越える巨躯が子供達を見下ろします。しかもその背には巨大な金属器。
そう、太郎は「お前デカイからチューバな!」の一言で、この楽器を手にした男。
これではどちらがいじめっ子かわかりません。

「う……うわああああァァァァ!」
子供達は一目散に逃げていきました。

***

「助けていただき、ありがとうございます。お礼に、竜宮城へご案内しますのでさっさと背中にお乗りください。」

カメがお決まりのセリフを一気に最後まで言います。ヴィオラの人って、けっこうたまに、有無を言わさないことがあるよなあ・・・。
もちろん太郎は、「うん」と言うことしかできませんでした。

「はい、では背中へ……、あの」
太郎を背中に乗せようとしたカメが、一瞬止まります。
「はい?」
「それも…持ってくんですか?」

カメが指したのは、太郎の持つチューバ。
「はい、持ってきますよ」
太郎は平然とうなずく。彼からしたら手荷物みたいなモンです。
「あ、水なら大丈夫ですよ、風呂に放り込んで洗える楽器なんで
実話です。

仕方なく、チューバ込みで出発することになりました。
「それでは行きます……ねぇぇッ!?」
ゴボォッ……
チューバの重みで一気に沈んでいくカメ。
当たり前です。何kgあると思ってんだ。

***

息も絶え絶えに、なんとか竜宮城にたどり着く太郎とカメ。
そこはきらびやかで、まるでディズニーラン…いややめとこう。なんか台無しだ。

中に通されると、大広間ではさまざまな魚類が、豪華な演奏で出迎えてくれました。

ヴァイオリンがカレイに鳴り響き、それに応じてヴィオラ弓をひるがえしてヒラメき、チェロがトロけるように歌うと、コントラバスは後ろでぶんぶんとイワシました。

演奏は全体的にイカした感じでしたが、ダジャレは寒々しい感じですね。まあ海の中だし。
ちなみになぜ弦楽器だけなのかというと、みんなエラ呼吸なので管楽器はできないんです!これは仕方ない!!

***

しばらくすると奥から、綺麗に着飾った、美しいオボ姫さまが出てきました。
魚たちにまじってソロを披露するオボ姫さま。
前回といいオイシイとこをもっていきすぎな感がありますが、オーボエとはそういう楽器です。

ちなみにオボ姫さまは、魚にまじって一人だけ人間の格好なのでオーボエだって吹けます。原作に忠実!

さて、演奏がひと段落すると、オボ姫さまは太郎に、ひとつの箱を手渡しました。
「帰ったら、あけてくださいね」
一言、それだけ言い添えて。
「あと、これもあげましょうか。」
そして、もうひとつ、何かをくれたのでした。

***

浜辺に戻った太郎は、さっそく箱をあけてみる事にしました。
すると、怪しいケムリがもわんと立ち込めました。

「……!!!」

ご他聞にもれず、みるみる老けていく太郎。
手持ちのチューバも、バネにガタがきてみるみる使えなくなっていきます。あっ、なんか錆のにおいもしてきた。

しかし太郎には、もうひとつ、もらった物がありました。
それは……ヴァイオリンでした。

そこへ、たまたま通りかかった人が足を止め驚愕します。
「こ……これは!まさか!?いや…間違いない!」
太郎のヴァイオリンをじろじろ見るその男性は、楽器の鑑定士でした。

「年代物のストラディバリウスじゃないか!!」

「しかも、こんなに良い保存状態で……!」
そう、もらったヴァイオリンも一緒に年をとったため、綺麗なままのヴィンテージ品が出来上がったのです!
こうして巨万の富を得た太郎は、その後ぜいたくな余生を送りましたとさ。

めでたしめでたし。

***

適当に書いていたら、とんでもない長編に・・・

チューバには、幸せになってほしかった。

スポンサーサイト

2009年10月27日 ネタ コメント:2

<< タスケテクダサイ | ぶっちゃけオーケストラTOP | ハープ(番外編) >>

たびびさん、こんばんは。
元気になられましたか?
チュバ島太郎、最高ですね!
洗える楽器…って本当ですか?!
ビックリしました。

2009年10月28日 ゆきしんまる URL 編集


どうもー。そこそこ元気にやっておりました。
が、この長いお話を書き終えた後、体力を使い果たし倒れました。どんだけ弱いんだ。

金管楽器は、たいてい水洗い上等です。メッキされてるし、多少の水分じゃなんともありませんよ。

2009年10月30日 たびび URL 編集













管理者にだけ公開する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。